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「大往生/永六輔」★★★☆☆ 僕がいつも死を話題にする理由

 

 

2016年7月7日、永六輔さんが83歳でお亡くなりになりました。

謹んでお悔やみ申し上げます。

 

 

永六輔と言えば「大往生」。

 

 

どんなことが書いてあるんだろうと

以前から気になっていたベストセラーの本作を

この機会に読んでみました。

 

以下、気になった部分と僕の感想です。

どうぞ。

 

まえがき その頃、出演していた子供電話相談室で、「どうせ死ぬのに、どうして生きるの?」という質問に絶句した。略。この子の質問に答えるための本にもしたいと思う。

 

 → 「どうせ死ぬのに、どうして生きるの?」。時に子供は本質を、無邪気に突くよね。ドキリとさせられる。

 

1章 老い

2章 病い

 

 → 一般人の川柳や言葉の紹介。ピンとこなかった。

 

3章 死

74 遺体の引き取り五千円、火葬して骨壷に納めますと一万円。納骨堂に納めまして三万円。墓地になりますと…

 

 → お金も手間も、とってもだるい。僕は0(ゼロ)葬でいいと思う。

   0(ゼロ)葬とは、火葬場で遺族が遺骨を引き取らないやり方。

 

   戒名は無料で作成できるサイトもあるし、適当に自分でつければいいやと思っていたけど、葬式もやらない、墓も立てないならそれすら必要ないか。

   ちなみに立川談志は戒名を自分で作ってた。立川雲黒斎家元勝手居士(たてかわ・うんこくさいいえもと・かってこじ)…。

   遺骨をダイヤモンドにするやつ。あれちょっと気になる。費用は「50万円から」らしい。

   「ダイヤいらんから50万現金でくれ」と言われればそれでもいい。

   そのへんは僕が決めることじゃなくて遺族が決めることだな。

 

4章 仲間

101 坂本九が日航機御巣鷹山墜落事故(1985)で亡くなった時の話。

 

113 いずみたく、中村八大が続けて亡くなった時の話。

 

114 八大「お経は短くするべきだ」。「有名人の弔辞だけ読むのは失礼だ、全部読むか、読まないかだ」。

 

 → 賛成。

 

129 シンポジウム「楽しい生き方・正しい死に方」の記録 1991年

 

 → ここがすごく面白かった。おすすめ。ここだけでも。

 

130 山崎章郎(やまざきふみお・医師・ホスピスに詳しい)の話

132 山崎「まず、財産では救われませんね。それから医療だけでも救われませんが、かたい信仰をもっている人はそれで救われると思います。略。日本人は信仰を持っていない人がほとんど。略。患者本人と周りの人たちとの深い友情関係によって出てくる「愛」の世界によって救われるのではないでしょうか。

 

 → 長年ホスピスに従事した医師が「財産では救われない」と言っているのが興味深い。

   救うのは、愛、かぁ…

 

137 淡谷のり子「ステージで死にたい」「ステージの上でこうスーッとね、転げる(笑)」。

138 三遊亭圓歌「あたくしはその瞬間を見ました。略。四代目小さんが、落語をやってお客を笑わせて楽屋へ来て、座ってお茶をゴクッと飲んで、そのまま前へトンと倒れて死んだんです」

   無着成恭「歌いながらは死ねないんですよ。息が出てるときには絶対死なないんです。息を引きとるというんだから(笑)」

 

 → その後も、ボケると歌えなくなる〜ボケると死ぬ恐怖がなくなる〜ボケは一つの防御反応かもしれない、などとてもおもしろい話に。そう考えるとボケというものはそんなに悪いものでもないと思える…。

   ボケるといえば、今やってる真田丸。ちょうど晩年の秀吉がボケはじめるところだ。家康を呼んで何度も同じ要請をしてしまうあのシーンを思い出した。切ない…。

   ちなみにこのとき、淡谷のり子84歳。この2年後に脳梗塞で倒れ言語症や手足にマヒが残り、さらに6年後老衰により92歳で亡くなる。読んでるこっちは登壇者のその後の人生の顛末を知ってるから発言が味わい深い。

 

140 永「淀川長治さんも最後の面倒を見てほしいという。略。最後に映画館に行く。それもいい映画。映画が終わって観客がどんどん帰っていく声が遠くに聞こえてる。しばらくするとお掃除のおばさんが来て「おじいさん、映画終わりましたよ」と肩を叩くともう死んでいるというのが夢だって」「でもそのあとは大騒ぎになるでしょうね」

 

 → さすが映画人。いい死に方。

 

141 ガン告知の話題へ

 

 → 告知すべきか、しないべきか。僕はして欲しい派です。よろしくお願いします。

 

142 永「もし、自分が死を宣告されたらどういうふうに対応すればいいのでしょうか?」

   きたやまおさむ「略。疑う→怒り→憂鬱・絶望・悲しみ→そして最後に、冷静に自分の死を迎えるという心境の「受容」の時期が来ると一番素晴らしい」

 

 → なるほど… 

 

5章 父

「病院で死ぬこと」の著者・山崎章郎との対談。

 

 → この対談も実におもしろい。ぜひ。

 

160 永「医療関係者の使うスパゲティという言葉がありますね。略。看護婦さんに訊ねたら「延命装置のことです」と」。

 

 → すごいスラングだな…。ちなみに点滴(2本)、酸素、人工呼吸器、尿管理、心電図(3本)、最低でも7本…。手術直後などでそこから治る状態ならまだしも、そうじゃないのならそこまでして生きてたくないな…。

 

162 永「ぼくはよく「死亡率100%」と言うんですけど、人間は必ず死ぬ」

 

 → ドキリとさせられる、しかし真実を言い得た、いい言葉。さすが作詞家。

 

171 永「ぼくは番組でもよく言うんです、死についての会話を日常のなかにどんどん取り入れていこう、と。略。いきなり覚悟しろったってそうはいかないから。死を避けるのはやめて、つねに身近に置いておくこと」

   山崎「それはとても大切なことですね」

 

 → だよなぁ。僕はよくtwitterで死を話題にするけど、そしてそれが忌み嫌われてるという自覚もあるけど、やっぱり死についてふだんから話してたい。こわいから。

 

173 そして話題は山崎先生の憧れの死に方へ

173 山崎「誰がために鐘は鳴る という小説のラストシーンに、スペイン内乱のさなか、逃れる娘を敵から守るために闘いながら撃たれる男、略、もしかしたらそんな死に方をするんじゃないか、という思いがあります。戦場での死、というか…」

 

 → 不謹慎を承知で書くけど、最近フランス、ドイツで続いているテロのことを連想した。彼らは逃げない、最初から死ぬ(殺される)ことを前提に事を起こしている。何かのために戦って、戦いながら死ぬ。そこに一定の需要があるのは理解できる。自分の命と引き換えに、社会に「一撃」を喰らわせるタイプ。どうやったらその手のテロをなくせるのか、さっぱり分からないけど、ひとつ言えるのは「格差」がテロを産んでいるんだろうということ。テロをこれ以上増やさないためには「格差」が広がらないように努力するべきなんだろうな、と思う。

 

177 山崎「ホスピスでは毎日コンサートが開かれたり、略、三ヶ月後に死んでいくかもしれない人が英会話の勉強を始めたりする場も提供できて、それは素晴らしいことだと思う。そこでは、死ぬことと最後まで生き抜くことが完全に一致するわけです」

 

 → もうすぐ死ぬかもしれないのに英会話を始める。素敵だ。

 

感想おわり。

 

最後に。

最後に僕も「理想の死に方」を書いておこう。

僕の理想は、絵を描きながら死ぬこと。

先人たちの、ステージの上で、映画館で、戦場で、よりもずっとハードルが低くて現実味があると思う。

画材はスケッチブックと鉛筆、簡素なものでいい。

場所は…分からない。ま、病院かな。約8割が病院で亡くなっているのが現状のようだし。

今の僕は、いい絵が描けたなって日と、だめだ!次!と思う日があって、

最後の日は、いい絵が描けたな…、と思える日だといいなと思う。

 

 

以上、大往生 の感想でした。

 

 

 

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