プチ鹿島とは◯◯である〜「教養としてのプロレス/プチ鹿島」★★★★★


数日前にちょっと読んだ「教養としてのプロレス」。
その中の言葉(下記参照)に突き動かされ急に絵が描きたくなり、
「テポドンにのったキムジョンウン」を仕上げたのが2日前。

(117ページより引用)
常に権力に対し、大人のウィットで勝負する軽やかな見出しや論調のタブロイド紙があればいいのにと思う。(中略)
誰かが図に乗り始めたら、おかしな振る舞いを始めたら区別なく軽妙に皮肉ってあげる。思想や立場に縛られない。
そういうタブロイド紙って出てこないだろうか。


僕のやってる時事Tシャツとタブロイド紙は、時事ネタを素早く料理してすぐに出す、そのスピードと手際が似ていると思っている。
そして僕はときどき「時事問題」とどう向き合ったらいいのか?、どうデザインしたらいいのか?、Tシャツする意味はなんなのか?、分からなくなる。
そんなときに読んだ上の一文が沁みた。
「思想や立場に縛られず、軽妙に皮肉る」。いいなと思った。


そして今日。
続きが気になりもうどうにもこうにも仕事が手につかないので、
えいや!
と仕事を放り投げ、覚悟を決めてがっつり読みました。


結論「全員読めばいいのに」
僕はプチ鹿島と東京ポッド許可局が好きすぎるので、「全員読めばいいのに」以外の感想を書けません。

内容をざっと紹介します。(ざっとのつもりがかなりのボリュームになってしまった)
それを見ればきっと読みたくなると思います。
ならなかったら、たぶん僕とあなたは話が合わないと思うし、それでいいと思います。
ちなみにこの本、終盤の20ページ(260-280)をのぞいて「プロレス」の本じゃないので!
みんな逃げないでー!

5 笑っていいともグランドフィナーレとは
11 2013東京ポッド許可局@赤坂ブリッツの美保純=1985新日@後楽園ホールのブルーザー・ブロディ
17 貴闘力/野球賭博事件/八百長問題/ロフトプラスワン事件/「朝起きるのが怖かった」/お帰りなさい貴闘力
26 オウム上祐史浩/オウムにはまった高学歴理数系
28 学生運動とはUWFである/朝日新聞社説「尾崎豊を知っているか」/UWF以外はすべて馬鹿に見えた
33 高田延彦/グレイシーに敗北〜総統/理想と挫折
34 学生運動もUWFも知らないオウム信者たち
39 森達也/半信半疑のプロ/半沢直樹・土下座
46 理想のピン芸人/オカマ/アニマル浜口/こんばんは事件
53 平成のデルフィンたち/ターザン山本/I編集長「プロレスとは底が丸見えの底なし沼」
56 桜庭和志とはイチローである
62 あまちゃんとは越中詩郎の物語である/おばあちゃんの影響/奈落の寮と世田谷寮/東京編とメキシコ編/アキとユイ と 越中詩郎と高田延彦/ハチマキ・ハッピ姿!/脱退と立ち上げ/旗
71 マッスルハウス10/「泣いてはいけない」最終興行
77 いいともグランドフィナーレ:有吉反省会=UWF@東京ドーム:天龍@札幌/藤波40周年とタモリ32年
84 木嶋佳苗とはヒクソン・グレイシーである/北原みのり「毒婦。」と佐野眞一「別海から来た女」は、ゴングと週プロ
95 ターザン山本/「ボクの大好きだったターザン…」とつぶやくプチ、横で笑うマキタスポーツ
106 東京スポーツ/文春「シャブ&飛鳥の衝撃」/答え合わせ
109 壇蜜と半沢直樹/週刊大衆は新・週刊プロレス/初脱ぎ確率/そうなるとライバル・サトエリも服を着てはいられないだろう=投げっぱなしジャーマン
114 日刊ゲンダイと東京スポーツ
120 AKB48/小林よしのり/壇蜜とはキンタロー。である/前田敦子=マリー・アントワネット説/じゃんけん大会は八百長?
138 オカマが何を言っても許される理由
146 「凄玉」笹川良一
152 立花隆「品性と知性と感性が同時に低レベル」/から揚げを食べる人生
160 WBCとは力道山時代のプロレスである/審判が怪しいアメリカ!マウンドに旗を立てて喜ぶ韓国!/黙殺する久米宏/ドタキャンするポール・マッカトニー
173 笑ってはいけないあさま山荘/マードックと藤波の尻出し合戦
180 「自分たちのサッカーができなかった」/平田「しょっぱい試合ですいません」/佐々木健介「正直、すまんかった」
187 剛力彩芽の100のすごいところ
190 酒井法子に「介護士になるのはどうしたの?」とツッコむ方が負けの話/今井雅之
195 性格の悪いドラマ/ガリレオ/リーガル・ハイ/ニュースルーム/女王の教室/小泉郵政選挙とネトウヨの誕生
200 あまちゃんからのごちそうさん/東出昌大の16文キック/杏:スーパーヒール・キムラ緑子=ジャイアント馬場:フレッド・ブラッシー
208 たけし=ハンセン説?たけし=猪木説?/ゴッチから猪木へ、談志からたけしへ
218 三浦大輔主宰のポツドール/愛の渦、ボーイズ・オン・ザ・ラン
222 バットマン/ダークナイトシリーズ:バートン版:シュマッカー版=UWF:昭和の新日本プロレス:昭和の全日本プロレス
229 中曽根康弘vs竹下・安倍・宮沢=猪木vs長州・前田・藤波
238 中畑清を考えることは現代を考えることである
243 橋下徹はツイッターそのものである
246 安倍晋三お友達”申請”内閣
248 ほんとうは怖い小泉進次郎
251 ツイッターとはオクタゴンのリングである/上杉隆vs町田智浩
267 B層→「IQが低い層」「改革、変革、革新、革命、維新、のキーワードに流される」「飲食だと産地直送、期間限定、有機栽培、長期熟成、秘伝、匠の技、の言葉に弱い」
269 クネクネの中邑真輔 vs 生きザマの桜庭和志/花火と火事場
279 映画雑誌「なぜ映画館に行かないのか?」→若者「おもしろいかおもしろくないかわからないものにお金を出したくない」/コスパ問題

以上です。(行頭の数字はページ数)

見立て見立てのオンパレード、全編を通じて語られる「モノの見方」、ここまでモノをおもしろく見ることができるのか!と驚嘆の連続。

政治経済、芸能、スポーツ、メディア、すべてプロレスで見ることができる。
おそるべしである。

ほんとは最後に、

プチ鹿島とは◯◯である!

と高らかに見立てて終わりたかったんだけど、、、
一朝一夕に真似できる芸当じゃないですね。

精進します。

そして、
権力や社会に対して「思想や立場に縛られず、軽妙に皮肉る」、そんなTシャツをこれからもデザインしていきたいと思います。



アマゾン 4.2。★★★★☆
僕レビュー 5.0。★★★★★

 
| 本・映画 | 23:02 | comments(0) | - |
「総員玉砕せよ! 水木しげる」★★★★★ 日本人はなぜ玉砕したのか?
先日の「敗走記」「姑娘クーニャン」に続き、今日も水木先生の戦記漫画です。

で、今日は世界で各賞を受賞した水木戦記漫画の大本命、自伝的作品の「総員玉砕せよ」。

内容は、

昭和20年3月3日、南太平洋・ニューブリテン島のバイエンを死守する、日本軍将兵に残された道は何か。アメリカ軍の上陸を迎えて、500人の運命は玉砕しかないのか。聖ジョージ岬の悲劇を、自らの戦争体験に重ねて活写する。戦争の無意味さ、悲惨さを迫真のタッチで、生々しく訴える感動の長篇コミック。




最初は敵と戦い、仲間や上官が死んでいくんだけど、後半から戦況が不利になるとおかしくなってくる。
司令部が玉砕を命じ、生き残った兵隊に摩訶不思議な理屈で自決を強要し、逃げた者は射殺するぞ、なんてことになってくる。
日本人が日本人を殺し始めるのだ。

これはあれだ、浅間山荘事件に至る連合赤軍の中で起きる自己批判、総括、リンチ殺人と同じだ!と気づく。
日本人独特の同調圧力と生死観。
戦メリでたけし演じる軍曹が繰り返し言う「生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかしめ)を受けず!」や、ハラキリ、切腹、玉砕、(この本には出てこないけど)特攻。
今となってはなかなか理解できないそれらの行動が「戦メリ」やこの「総員玉砕せよ!」を読むと少し理解できる。
共感や納得はしないけど。
そして、その思想は今でも日本人の根底にあるように感じる。
日本人のそういうところがとても嫌いだ。
また戦争になったら、日本人は同じ過ちを繰り返すんだろうなぁと暗鬱な気持ちになる。

ラスト、とにかく日本兵が死にまくる。
最後の死体の山のシーンが、いい。
戦争とはこういうことだ、と何度も何度も繰り返し読んで頭に叩き込みたい。
人間はバカだからそういうことをすぐ忘れるから。

アマゾン 4.5。★★★★☆
僕レビュー 5.0。★★★★★

戦争を知らない僕らが読み継いでいきたい、必読の1冊。

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そして、さらにもう1冊。
「白い旗 水木しげる」。

4編の戦記漫画。
・硫黄島の死闘 玉砕か降伏か、奇妙な死... 壮絶な結末...
・山本五十六の最期
・田中頼三のルンガ沖夜戦での快勝
・戦艦大和の最期とそれに続く特攻、そして終戦



硫黄島、山本五十六、大和、どれも耳馴染みのある題材で興味深い。

これは水木さんのすべての戦記モノに言えることだけど、とにかく淡々としている。
淡々と負けていき、
淡々と死んでいく。

敵も味方も、何十人、何百人の兵隊が、一瞬で死んでいく。

とても虚しくて、とても悲しい。

アマゾン 4.1。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

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今日のプリント。
ベッキー清水健太郎 Tシャツ。卒論用紙
残業ペンギンTシャツ。
福岡 埼玉 吉祥寺 に発送しました!

 
| 本・映画 | 20:07 | comments(0) | - |
「敗走記 水木しげる」★★★☆☆ 戦争のリアル
先日の「姑娘クーニャン」に続き、今日も水木先生の戦記漫画です。



6編の戦記漫画
教科書では知ることのできない戦時中の人間の様子が悲しく切なく、そして(話が)おもしろい。
おじいちゃんにおもしろ戦争話を聞かせてもらう気分で、何度も、読みたい。

6編の内訳
「敗走記」 戦死した親友の体験談。一部フィクション。
「ダンピール海峡」 軍旗にまつわる高岡連隊の史実を元にした話。
「レーモン河畔」 数奇な運命の実話。日本軍が美人スパイを殺したりせずに送り返した「稀に見る美談(原文ママ)」 。
「KANDERE カンデレ」 兵隊とパプアニューギニアの原住民の数奇な運命。生き残りから聞いた話を元にしたフィクション。
「ごきぶり」 高射砲でB17を落とし戦犯となり「巣鴨」に入った兄から聞いた話。
「幽霊艦長」 太平洋戦争の海戦における夜戦において日本軍最後の完全勝利といえるルンガ沖夜戦とその後。

アマゾン 4.5。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

余談 夏は水木!冬は赤軍!
全体的に水木さんの参加した赤道直下の南方戦線の話が多いのでできれば夏に読みたい。
雪の降るような真冬に読んでもなんか気分が出ない。
冬はやっぱり連合赤軍がいい。(浅間山荘事件は2/19からの10日間)
「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」(グロい)とか「突入せよ! あさま山荘事件」(軽い)とか「光の雨」(山本太郎の怪演)とか「レッド」(リアル)。おすすめです。

次は「白い旗」「総員玉砕せよ」の予定です。

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今日のプリントは、
最新作 OVERWORK 残業ペンギン の Tシャツ & トレーナー。
吉祥寺店でお渡ししました!

| 本・映画 | 23:37 | comments(0) | - |
「アメリカひじき 野坂昭如」★★★☆☆ おじいちゃんのおもしろ戦争話
最初に一言。
このデザイン、あかん気がする!
短編集の名前は「アメリカひじき・火垂るの墓」なのに、表紙はドーン!と節子!ジブリアニメのDVDパケ写を持ってきただけ!、でタイトルもドーン!と火垂るの墓。アメリカひじきはどこ行った?
あかん気がする!



というわけで、2015年12月に亡くなった野坂昭如を偲んで。
先日の「火垂るの墓」に続きまして、こちらも直木賞受賞作!「アメリカひじき」を読んだ。

60ページほどの短編。

終戦から22年。37歳になった男が、アメリカからの客人をもてなすことになり、当時15歳だった頃の終戦の苦い経験を思い出しながら話は進む。
「男」は火垂るの墓で死んでしまった清太の生き残った版であり、野坂自身だ。
話はおじいちゃんのおもしろ戦争話で、自分も祖父から戦争の話を聞きたかったなぁと思わせられる。
ただ終盤、下ネタというかアメリカからの客人との風俗遊びをあっけらかんと披露。
僕もアメリカには原爆で焼かれた敗戦国民としてアレルギーやコンプレックスはあるわけだけど、戦争を直に体験した野坂氏のそれとは比べものにならないだろう。
そんな米に対するいろんな想いや自分への疑問などが交錯する中、男はその風俗遊びの中にひとつの答えを見出す。

ラスト6ページ。
その答えがずん!と腑に落ちてきて、妻の転調も「あるある」でおもしろくスカっとする。

アマゾン 4.3。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

アメリカコンプレックスのある人、おじいちゃんに戦争の話を聞けなかった人におすすめ。
女性はやや不快かも。

(おまけ)
鬼畜米英/パンスケ/ポンビキ/黒塗りの教科書/スイトン/玉音放送/特別配給/メリケン...
今となっては死語になってたり、不適切な表現として避けられる言葉がポンポン出てきて、逆に新鮮、時代の流れを感じる。

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今日刷ったTシャツ は、HYSTERIC野々村
11月の初公判はドタキャンでびっくりしましたが、明日は強制的に出廷させられるようです。
まだまだ目が離せませんね。

| 本・映画 | 17:46 | comments(0) | - |
「戦場のメリークリスマス」★★★★☆ 圧倒的な3人の存在感
デビッド・ボウイが亡くなりました。
で、以前から一度見てみたいと思っていた「戦場のメリークリスマス」を追悼がてら見てみました。


1.タイトル 2.美しすぎる坂本龍一
3.問題のキス 4.印象深いこの坂本の表情
5.たけしの目つきがいい 6.顔に蛾がとまる伝説のシーン
7.そしてよくモノマネされる有名なラストシーン 8.充実の解説リーフレット



こうやって見ていると、ここ数年でたくさん亡くなったなぁと。
ボウイ(肝臓がん2016)も、大島渚(肺炎2013)も、ジョニー大倉(肺がん2014)も。


ざざっと感想を

・たけしも坂本も芝居が下手なんだけど、大島渚監督も「一に素人、二に歌うたい、(略)」と公言しているだけあってこれはこれでいい味になっていると思う。
・出だしから男色全開。次の作品「御法度」のテーマもそう。個人的には理解も共感も興味もない...
・たけしいわく「一大オカマ大会だと思う。笑」。ふむ。
・生き埋めにされたボウイの顔に蛾がとまる伝説のシーン。その演出のアイデアはボウイによるものらしい!
・坂本演じるヨノイ大尉のモチーフは憂国の三島由紀夫らしい。憂国も一度見てみたい。
・「戦メリ」の大島渚は死んだ(1932-2013)。大島といえば野坂(火垂るの墓)。彼も死んだ(1930-2015)。終戦を中高生で迎えた戦争体験者である彼らによる戦争作品。戦争を知る人がどんどんいなくなっていくこれからの時代に大切な作品だと思う。
・制作費16億!大作!
・最初のセリフも最後のセリフも、たけしの「ローレンス!」。それも真逆の。ふむ。


まとめ

改めて戦争は吐き気がするくらいイヤなものだなぁと。軍隊内での切腹の強要とか同調圧力とか。
なので定期的にこういう戦争作品を見ることでその想いを持ち続けていくことが大切かなぁ...
そして戦争をしないためにどうすべきか、まじめに考えて欲しい。「戦争法案反対!」とか念仏のように唱えてないでさ。
「戦争反対!」と念仏を唱えてる人は思考停止にしか見えなくて、よっぽど核(抑止力)を持つほうが戦争をしないための方法としてリアリティがあると感じるけど、、、そのへん、大島、野坂、水木ら戦争経験者はどう思ってるかなぁ...?


アマゾン 4.5。★★★★☆
僕レビュー 4.0。★★★★☆

基本男色モノだし、ストーリーも大味でふわふわっとしてる。
けど、たけし、坂本、そしてボウイのこの3人の強烈な個性のぶつかり合いだけでも見応えあり。かな。
万人にはおすすめしないけど。

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次の新作は、戦メリではありませんが、ボウイ追悼でもう一作と思っています。
お楽しみに。
| 本・映画 | 21:11 | comments(0) | - |
「姑娘 水木しげる」★★★☆☆ 戦争の気分

戦争体験者水木しげるが戦争を描く5つの短編集。
表題作「姑娘クーニャン」は日本兵と中国の若い美女の数奇な運命の話。
70年前の戦火の中の当時の人々の価値観が、若い女が歩いていたらかっさらって強姦するのが当たり前で、やるほうもやられるほうも、普通に驚きます。普通に吐き気がします。
なお、この話は水木さんが戦後に知り合いの伍長から聞いた話らしく、実話+フィクションのようです。
残りの4つは海軍の話で、あとがきをベースに紹介すると、
・ほとんど事実
・笑うところがない
・戦争を知らない人には不人気
・売れなかった
・30年以上ぶりにまさかの復刻(1992年)


↑次から次へと出てくる戦艦の描写。とにかく戦艦が好きだったんだろうな、という気持ちが伝わる(が、話はおもしろくない)。水木さんは軍艦の模型をよく作っていたようだ。僕も両方好きだから分かるが、絵を描くことと模型を作ることは似ていてどちらも楽しい。

そしてあとがきの最後にはこう記してあります。
・「これらのマンガをみて、あの戦争の”気分”というか、”気持ち”をくみとってもらうとありがたい。」
・当時戦争に行った若者の”大変な気持ち”を知ってほしい

表題作・姑娘は数奇な運命の話なのでまぁ興味深いが、あとの4つはおもしろいおもしろくないという次元の話ではなく、まさに”戦争の気分”が伝わってくる話。
なおその4つは以下のとおりで、淡々と人が死に、日本軍が泥沼にはまっていくだけの話でどれも暗くなります。
その戦争に対する冷淡な眼差しが水木戦争漫画のいいところ。体験者ならではの。
・昭和20.4.7 有賀大佐率いる戦艦大和が沈没。
・昭和17.6.7 山本五十六率いる連合艦隊がミッドウェーで初の敗戦。地獄のガダルカナルへの転換点。
・昭和17.8.7 第一次ソロモン海戦。成功するがその後のガダルカナルの大敗北を3ヶ月先に延ばししただけ。
・昭和17.11.12 第三次ソロモン海戦。阿部中将率いる戦艦比叡の悲劇の自沈事件。

アマゾン 4.2。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

”戦争の気分”を知りたい人にはおすすめです。

次はいよいよ水木しげる戦争漫画の大本命!「総員玉砕せよ」をレビューします。
お楽しみに。

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今日刷ったTシャツ。
JAPANWAY ラグビーKICHIJOJI
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| 本・映画 | 23:54 | comments(0) | - |
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」★★★★★ 3回泣いたあとたぶん2回泣いた
今日公開された「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」!
3D吹替版で見てきました!


↑去年のクリスマスに作った柔道着ベースのジェダイ!今年のハロウィンに懐中電灯で作った100円ライトセーバーと、バケツとフライ返しで作った200円ダースベイダー!1年越しで遂に劇場デビュー!

公開当日の昼までは、↓こんな感じでとにかく不安しかなかったわけですが、

これから スターウォーズ を息子と見に行くんだけど、不安しかない。
4.5.6と大好きだったスターウォーズだけど、1.2.3は全然好きじゃない。
1公開直前、ボトルキャップ目当てでペプシを死ぬほど買ってたのがテンションのピークで映画自体は退屈だった。
4.5.6が大好きだったのはSFXにワクワクしてたんだなぁと全部CGになっちゃった1.2.3を見て気づく。
新シリーズの7.8.9が今日からはじまる。
不安だ。
大好きなスターウォーズにこれ以上幻滅したくないんだよなぁ... 
不安だ...


いざ、蓋を開けてみれば、、、

最高でした!
3回泣きました。
そこから先はあまり覚えてません。たぶんもう2回泣きました。

3Dの迫力もあってか前のめりでスクリーンを食い入るように見つめる8歳の息子に、4.5.6時代の自分を重ねたりして、それはそれで感慨深く、「泣き」にも拍車がかかります。

ちなみに僕の8歳は4.5.6の5の時ですね。1980年「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」。ハン・ソロが板チョコみたいになるわ、ルークは片腕になるわでもうハラハラドキドキしたもんです。

ちなみに、4.5.6ファンの僕は「1.2.3なんてCGばっかりでおもしろくない!」、逆に1.2.3ファンの息子は「1.2.3最高!4.5.6は映像が古臭くてやだ!」といつもは半目しあう仲なのですが、今回は二人とも大満足!

ちなみに先日2人で見た「ウエンツ版ゲゲゲの鬼太郎2」なんか僕の★に対して息子は★★★★★。
大人と子どもが同じ映画を見たらだいたいそんなもんですよね。
なので小学生男子も、アラフォー男子も両方満足のスターウォーズ最新作、最高です!

僕レビュー 5.0。★★★★★

完全におすすめです。

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(感想のおまけ)
・今回の主役はミレニアム・ファルコン号!
・(レイア姫のもっちゃりした感じに比べて)女主人公のレイがかわいすぎる。後半胸元がちょっと開いた衣装にチェンジ。ストーリーに集中できなくなるのでああいうのはやめて欲しい。
・BB8柄のサッカーボールを作りたくなった。
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↓こんなしょうもない SNS炎上狙いの逆張りアオリ記事 にだまされず、ぜひ!

【炎上】新作スターウォーズがあまりにも駄作すぎて観客が絶望「駄作感がハンパない」「見なきゃよかった」
http://buzz-plus.com/article/2015/12/18/star-wars-is-trash/

では。
フォースとともにあらんことを!
| 本・映画 | 23:31 | comments(0) | - |
「劇画ヒットラー 水木しげる」★★★★★ 水木とヒットラーの共通点
追悼!水木祭!もいよいよ佳境へ。
今日読んだのは「劇画ヒットラー」。
完全におすすめです。

熱狂するか暗殺を企てるか逃亡するか全滅するか

ヒットラーが生きた第一次世界大戦(WW1)と第二次世界大戦(WW2)の時代。
領土の奪い合い、国境線を引き直し、列強が駆け引き、最後は殺し合い。

2600年以上も昔の初めから一度も陸続きの国境を知らない日本人の僕たちにはなかなかイメージしにくい話だけど。

もし僕がWW2の時代に、もしドイツに生まれていたら、どうしていただろう?

みんなと一緒にナチに熱狂していたのか、
自由と平和を叫んでヒットラー暗殺を企てたのか、
徴兵を逃れるべく海外へ脱出していたか...


僕が生まれた時にはもちろんヒットラーはもう死んでるので僕とヒットラーはカブってない。
けど、水木とヒットラーはカブってる。
水木が生まれた1922年、ヒットラーは33歳。3年前に入党したナチス党の総裁になり、ハーケンクロイツをシンボルに掲げ、演説中に銃乱射を食らったり、SA(突撃隊)を組織したりしてた、そんな駆け出しの頃。ちなみにその翌年があのミュンヘン一揆。

同じ時代を生き、同じ大戦を戦った兵士による兵士の伝記。
はー重たいわー。


↑今回の年表は3枚!

九死に一生を得た2人の兵士

水木は、同じく20代前半で兵隊になり、身体に深刻なダメージを受け、戦火のなか九死に一生を得る、という似たような境遇を持つヒットラーにきっと自分を重ねあわせたに違いない。(詳細は以下に)
そう2人は同じく絵描き志望の画学生でもあったんだよね。世界大戦勃発によりその夢が潰えたところも同じかぁ...

■水木 1943年 21歳
1)兵隊になってまず老朽船でラバウルに向かうことになるが、そこで水木より後の隊の船はすべて沈没。
2)ラバウル上陸後戦局は悪化、玉砕命令(逃げずに死ぬまで持ち場を守る作戦)が出るも上官がゲリラ作戦に方針変更することで命拾い(後日その上官は玉砕命令に背いた責任をとり自決!)。
3)夜間の見張り中、原住民ゲリラに襲撃される。海に飛び込み、数日間ジャングルを逃げ惑い、奇跡的に生還。(しかし上官には「なぜ死なずに逃げたのか」と怒られる!)
4)敵機の爆撃で左腕に重傷を負い、麻酔なしで左腕切断手術、再び半死半生状態に。

■ヒットラー 1914年 25歳
1)ドイツ軍に志願して3ヶ月の訓練後、前線へ。最初の戦闘は白兵戦。連隊はほぼ全滅したが奇跡的に生き残る。
2)4年後の29歳、イギリス軍のマスタードガス攻撃を受け失明、野戦病院に搬送される。(翌月の終戦と同じくして視力も回復)
その後少なくとも42回(!)の暗殺計画が企てられ、そのうち7回ピンチに会う。

ちなみに、水木が死にかけた1943年、その2月にヒットラーはソ連とのスターリングラードの戦いに敗れ不敗神話崩壊、25万送った兵士のうちの生き残りの9万が捕虜に!そして戦後ドイツに生きて返ってこれたのはわずか5000!生存確率2%!五十死に一生!壮絶やね。


「戦争反対!」と叫ぶだけで平和になるんだったら苦労しない

読みながら、このバカげた戦争をどこかで回避できなかったんだろうか?と思うわけだけど、やっぱり無理かなぁと思ったり。

過去の大戦の時代にもし僕が生きていたらどうしただろう?
この先の未来、もし戦争が起こりそうになったら、戦争になったら、僕はどうするだろう?
どうすれば戦争は避けられるんだろう?

今生きてる人間がそれを考えることが、戦争で命を落とした先人たちへの一番の弔いのように思います。

戦争のことをよく知りもしないで「戦争反対!」と念仏のように唱えて満足している、そんなおめでたい平和主義者にだけはなりたくないなぁ、戦争のこともっと知らないとなぁ、と思いながら...

アマゾン 4.4。★★★★☆
僕レビュー 5.0。★★★★★

完全におすすめです。

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今日刷ったTシャツ は、STAP小保方の長袖。

「STAP細胞を米研究者が再現!」の怪ニュースで再び注目を集めているようですが…
信じるか、信じないかは、あなた次第です...

新潟 に発送しました!



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| 本・映画 | 23:44 | comments(0) | - |
「ゲゲゲの女房(テレビドラマ)」★★★★☆ 北陽 虻川だったら満点
3週に渡って放送された朝の連ドラ版「ゲゲゲの女房」総集編。

代表作ゲゲゲの鬼太郎(実写映画)を見たり(★)、水木先生の作品、マンガ悪魔くん(★★)、劇画ヒットラー(★★★★★)を読みながら、それらが描かれた背景となる先生の人生もドラマで回顧するという、なんとも贅沢な「水木祭!」を楽しみながらこの半月を過ごしています(現在進行形)。

ドラマ唯一の欠点は美人すぎる松下奈緒

女房と2人、自宅で朝から晩まで絵を描く、貧乏、そのあたりに自分の境遇を重ねつつ、あー あのマンガ、こんな環境、こんな経緯で描かれたんだなぁとその時代や背景に思いを寄せながら最後まで楽しく見ました。


↑1.各回の冒頭にはさまれた2人の対談。
2.最後は鬼太郎や悪魔くんら水木キャラオールスターがお見送り 3.主演・松下奈緒と 4.原作・武良布枝(むらぬのえ・水木しげるの妻)
5.何度も出てくる片腕で描くシーン!鬼気迫る! 6.マンガを描いてるのは本人じゃない、と分かっててもグッとくる。 7.楽しい年表づくり


・貧しい中、必死に描いてるシーンを見てると、軽々しくマンガの感想なんて言えないなぁ...(言うけど)
・ゲゲゲの女房も劇画ヒットラーも、伝記モノは年表を作りながら見ると楽しさ倍増!(おすすめ)
 たとえば「悪魔くん」がテレビドラマ化されたのが先生が44歳の時だから、僕で言うと来年かぁ...とかね。より感じられる。
・とにかく片腕!もうね、勇気をもらうことしかないよね。両腕あるんだから倍がんばらなきゃ!ってね。
・突然「今度の日曜、みんなで富士山登るぞ!」と家族に告げるしげる!やってることが僕と一緒だ!とうれしくなる。(そのあと奥さんと険悪な感じになるけどさ...)

僕レビュー 4.0。★★★★☆

・ドラマ自体は満点5つ星なのですが、星ひとつマイナスです!理由は松下奈緒が美人すぎてドラマに集中できないからです!
 美人で!若くて!(当時25)!長身で!(174cm)!ピアノも弾けて!役柄は泣いてばかりの良妻!
 非の打ち所がなさすぎて...なんかドラマ見ててもそこがいちいち引っかかってくるんですよねぇ...。僻みっぽくてすいません。
 映画版の女房役は福山の女房こと吹石一恵で、一瞬いい配役かなぁと思ったけどこれはこれでおっぱいが気になってドラマに集中できないのでダメですね。
 僕がキャスティングするんだったら、北陽の虻川さんを推したいと思います。いかがでしょうか?
 ...ごめんなさい。

終わらない水木祭

このあとドラマの後半にも出てきた「総員玉砕せよ!」が控えています!楽しみすぎる!!
まだまだ「追悼!水木祭!」は終わりません...

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「火垂るの墓 野坂昭如」★★★★★ ジブリ版が観たくなる原作
とにかく「悲しい」、というイメージが強くて、ずっと見るのを避けてきた火垂るの墓(ジブリアニメ)。

先日野坂昭如が亡くなったのを機に、「火垂る〜」と同じく直木賞受賞作でもある「アメリカひじき」を読んでみようと本を手にとったのですが、数ページ読んだところで「やっぱり火垂るの墓を読んでから読むべき」と考えなおした次第。
(どちらも直木賞受賞作でなおかつ2つとも50ページほどの短編、新潮文庫「アメリカひじき・火垂るの墓」には両方入っており、「ひじき」は「火垂る」のパラレルワールド的その後の話でつながっている関係)

悲しすぎたらいつでも読むのをやめよう、と読み始めたら... あっという間の読了でした。

感想

空襲、焼ける家、母の死、荼毘(だび)、虱(しらみ)、空腹、窃盗、暴力、妹の死、敗戦、父の死、絶望、虚無、煙、焔、骨。
70年も前の「戦争の日常」という非日常が圧倒的なリアルで迫ってきて、「平和」を当たり前として暮らしている僕の今の生活との違いにただただ考えさせられました。

そして同じようなこと(戦争、テロ、暴力による悲劇)が今日も世界のどこかで起きていることに奇妙な感覚を覚えます。
世界が平和でありますように。と祈ることしかできません。

これまでずっと避けてきたアニメ「火垂るの墓」。
アニメ版を見た原作者の野坂さんは「ぼくの舌ったらずな説明を、描き手、監督の想像力が正しく補って、ただ呆然とするばかりであった」とその緻密さに驚いたと言います。
今度の夏、ジブリアニメ版の映画が放送される時はぜひ観てみたいと思います。
つらくなったらすぐにやめるけど。


↑1.まず原作がわずか34ページの短編であることに驚く。2.アマゾンレビューは納得の4.3。
3.有名な「節子それドロップやないおはじきや」は原作には出てこない。ふむ。


アマゾン 4.3。★★★★☆
僕レビュー 5.0。★★★★★

おすすめです。短いし。
文章はクセがあってとっつきにくいですが。
ぜひ。

次はいよいよ「アメリカひじき」です。
「ガキの使い チキチキ野坂昭如たたいてさぁ何点?」もあわせて紹介したいと思います。

では。

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