「殺人出産/村田沙耶香」★★★★★ これが100年後の日本の姿!?

 

先月は、

いろんな理想の死を書いた永六輔の「大往生 」、

サックリ死にたいと言うphaの「持たない幸福論」、

を読んできましたが、

今日も「死」に関する本、小説です。

 

先日「コンビニ人間」で芥川賞を受賞した

村田沙耶香の「殺人出産 」。

 

 

 

帯が、

 

 

「10人産めば、1人殺してもいい。」

ほう!

いやいや、いいわけがない(笑)。

だけどこれは直感的に読みたい!と思いました。

 

僕も折にふれて少子化対策はいろいろ考えるけど、

たとえば一夫多妻制とか金持ちには複数の家庭を認めるとか、

本作のこの出産の動機を殺人で与えるというこのぶっとんだ発想に

その手があったかー!と。

 

クレイジー沙耶香の異名は伊達じゃないですね。

 

さっそく読んでみました。

あっという間の1時間半。

起承転結はさておき、設定された世界「100年後の日本」に

引きこまれました。

 

随所に、あーたしかに100年後はこんな風になってても

おかしくないよなぁと思わせる細部が盛り込まれてて、

とにかく設定がおもしろい!

起承転結はさておき。

 

あと、

人を殺した人間を罰するのに、

一番いいのは死刑だと

僕は信じて疑わずにここまできたけど

今日はちょっとグラつきました。

 

この世界だと、

殺人に対する罰は死ぬまで出産を強制されること。だと!

極端に少子化が進んだ社会、極端に人口が減った社会では、

犯罪者を死刑にして殺してしまうんじゃなくて

逆に産ませる方向で人口増のためにその命を供させる、と。

すごい。

空想力がすごい!

 

 

その他気づいたことを手短に。

・殺人願望の告白の部分。最後のグロい部分。

 → 佐世保女子高生殺害事件(2014)、名古屋大女子学生による女性殺害事件(2014)を連想した。

 

・高度に進歩した医療技術によりいびつに進化した近未来社会

 → カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」を連想。

   生、死、性、倫理観、いろいろ考えさせられる。

 

・途中までは「これドラマ化したらおもしろそうだなー」と

 思ったけど、最後のグロを読んで、無理!と判断。

 いやー無理だろうなぁ… 映画ならありえるかも…。

 

 

いやー完全に村田沙耶香にハマりました。

次は消滅世界、コンビニ人間を読みたいと思います。

 

では。

 

 

 

- - -

 

 

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| 本・映画・ドラマ | 23:30 | comments(0) | - |
「大往生/永六輔」★★★☆☆ 僕がいつも死を話題にする理由

 

 

2016年7月7日、永六輔さんが83歳でお亡くなりになりました。

謹んでお悔やみ申し上げます。

 

 

永六輔と言えば「大往生」。

 

 

どんなことが書いてあるんだろうと

以前から気になっていたベストセラーの本作を

この機会に読んでみました。

 

以下、気になった部分と僕の感想です。

どうぞ。

 

まえがき その頃、出演していた子供電話相談室で、「どうせ死ぬのに、どうして生きるの?」という質問に絶句した。略。この子の質問に答えるための本にもしたいと思う。

 

 → 「どうせ死ぬのに、どうして生きるの?」。時に子供は本質を、無邪気に突くよね。ドキリとさせられる。

 

1章 老い

2章 病い

 

 → 一般人の川柳や言葉の紹介。ピンとこなかった。

 

3章 死

74 遺体の引き取り五千円、火葬して骨壷に納めますと一万円。納骨堂に納めまして三万円。墓地になりますと…

 

 → お金も手間も、とってもだるい。僕は0(ゼロ)葬でいいと思う。

   0(ゼロ)葬とは、火葬場で遺族が遺骨を引き取らないやり方。

 

   戒名は無料で作成できるサイトもあるし、適当に自分でつければいいやと思っていたけど、葬式もやらない、墓も立てないならそれすら必要ないか。

   ちなみに立川談志は戒名を自分で作ってた。立川雲黒斎家元勝手居士(たてかわ・うんこくさいいえもと・かってこじ)…。

   遺骨をダイヤモンドにするやつ。あれちょっと気になる。費用は「50万円から」らしい。

   「ダイヤいらんから50万現金でくれ」と言われればそれでもいい。

   そのへんは僕が決めることじゃなくて遺族が決めることだな。

 

4章 仲間

101 坂本九が日航機御巣鷹山墜落事故(1985)で亡くなった時の話。

 

113 いずみたく、中村八大が続けて亡くなった時の話。

 

114 八大「お経は短くするべきだ」。「有名人の弔辞だけ読むのは失礼だ、全部読むか、読まないかだ」。

 

 → 賛成。

 

129 シンポジウム「楽しい生き方・正しい死に方」の記録 1991年

 

 → ここがすごく面白かった。おすすめ。ここだけでも。

 

130 山崎章郎(やまざきふみお・医師・ホスピスに詳しい)の話

132 山崎「まず、財産では救われませんね。それから医療だけでも救われませんが、かたい信仰をもっている人はそれで救われると思います。略。日本人は信仰を持っていない人がほとんど。略。患者本人と周りの人たちとの深い友情関係によって出てくる「愛」の世界によって救われるのではないでしょうか。

 

 → 長年ホスピスに従事した医師が「財産では救われない」と言っているのが興味深い。

   救うのは、愛、かぁ…

 

137 淡谷のり子「ステージで死にたい」「ステージの上でこうスーッとね、転げる(笑)」。

138 三遊亭圓歌「あたくしはその瞬間を見ました。略。四代目小さんが、落語をやってお客を笑わせて楽屋へ来て、座ってお茶をゴクッと飲んで、そのまま前へトンと倒れて死んだんです」

   無着成恭「歌いながらは死ねないんですよ。息が出てるときには絶対死なないんです。息を引きとるというんだから(笑)」

 

 → その後も、ボケると歌えなくなる〜ボケると死ぬ恐怖がなくなる〜ボケは一つの防御反応かもしれない、などとてもおもしろい話に。そう考えるとボケというものはそんなに悪いものでもないと思える…。

   ボケるといえば、今やってる真田丸。ちょうど晩年の秀吉がボケはじめるところだ。家康を呼んで何度も同じ要請をしてしまうあのシーンを思い出した。切ない…。

   ちなみにこのとき、淡谷のり子84歳。この2年後に脳梗塞で倒れ言語症や手足にマヒが残り、さらに6年後老衰により92歳で亡くなる。読んでるこっちは登壇者のその後の人生の顛末を知ってるから発言が味わい深い。

 

140 永「淀川長治さんも最後の面倒を見てほしいという。略。最後に映画館に行く。それもいい映画。映画が終わって観客がどんどん帰っていく声が遠くに聞こえてる。しばらくするとお掃除のおばさんが来て「おじいさん、映画終わりましたよ」と肩を叩くともう死んでいるというのが夢だって」「でもそのあとは大騒ぎになるでしょうね」

 

 → さすが映画人。いい死に方。

 

141 ガン告知の話題へ

 

 → 告知すべきか、しないべきか。僕はして欲しい派です。よろしくお願いします。

 

142 永「もし、自分が死を宣告されたらどういうふうに対応すればいいのでしょうか?」

   きたやまおさむ「略。疑う→怒り→憂鬱・絶望・悲しみ→そして最後に、冷静に自分の死を迎えるという心境の「受容」の時期が来ると一番素晴らしい」

 

 → なるほど… 

 

5章 父

「病院で死ぬこと」の著者・山崎章郎との対談。

 

 → この対談も実におもしろい。ぜひ。

 

160 永「医療関係者の使うスパゲティという言葉がありますね。略。看護婦さんに訊ねたら「延命装置のことです」と」。

 

 → すごいスラングだな…。ちなみに点滴(2本)、酸素、人工呼吸器、尿管理、心電図(3本)、最低でも7本…。手術直後などでそこから治る状態ならまだしも、そうじゃないのならそこまでして生きてたくないな…。

 

162 永「ぼくはよく「死亡率100%」と言うんですけど、人間は必ず死ぬ」

 

 → ドキリとさせられる、しかし真実を言い得た、いい言葉。さすが作詞家。

 

171 永「ぼくは番組でもよく言うんです、死についての会話を日常のなかにどんどん取り入れていこう、と。略。いきなり覚悟しろったってそうはいかないから。死を避けるのはやめて、つねに身近に置いておくこと」

   山崎「それはとても大切なことですね」

 

 → だよなぁ。僕はよくtwitterで死を話題にするけど、そしてそれが忌み嫌われてるという自覚もあるけど、やっぱり死についてふだんから話してたい。こわいから。

 

173 そして話題は山崎先生の憧れの死に方へ

173 山崎「誰がために鐘は鳴る という小説のラストシーンに、スペイン内乱のさなか、逃れる娘を敵から守るために闘いながら撃たれる男、略、もしかしたらそんな死に方をするんじゃないか、という思いがあります。戦場での死、というか…」

 

 → 不謹慎を承知で書くけど、最近フランス、ドイツで続いているテロのことを連想した。彼らは逃げない、最初から死ぬ(殺される)ことを前提に事を起こしている。何かのために戦って、戦いながら死ぬ。そこに一定の需要があるのは理解できる。自分の命と引き換えに、社会に「一撃」を喰らわせるタイプ。どうやったらその手のテロをなくせるのか、さっぱり分からないけど、ひとつ言えるのは「格差」がテロを産んでいるんだろうということ。テロをこれ以上増やさないためには「格差」が広がらないように努力するべきなんだろうな、と思う。

 

177 山崎「ホスピスでは毎日コンサートが開かれたり、略、三ヶ月後に死んでいくかもしれない人が英会話の勉強を始めたりする場も提供できて、それは素晴らしいことだと思う。そこでは、死ぬことと最後まで生き抜くことが完全に一致するわけです」

 

 → もうすぐ死ぬかもしれないのに英会話を始める。素敵だ。

 

感想おわり。

 

最後に。

最後に僕も「理想の死に方」を書いておこう。

僕の理想は、絵を描きながら死ぬこと。

先人たちの、ステージの上で、映画館で、戦場で、よりもずっとハードルが低くて現実味があると思う。

画材はスケッチブックと鉛筆、簡素なものでいい。

場所は…分からない。ま、病院かな。約8割が病院で亡くなっているのが現状のようだし。

今の僕は、いい絵が描けたなって日と、だめだ!次!と思う日があって、

最後の日は、いい絵が描けたな…、と思える日だといいなと思う。

 

 

以上、大往生 の感想でした。

 

 

 

| 本・映画・ドラマ | 09:40 | comments(0) | - |
「持たない幸福論/pha」★★★★★ もっと自由に生きていい!

 

数年前に知ったpha(ファ)という人物。

 

その時得たphaさんのざっくりとしたプロフィールは、

僕より6歳若い。京大出のニート。シェアハウスやりながら、人にモノやお金をもらったりして生きてる人。へー。

 

で、その時は特に興味を持たなかったんだけど、先日ふと書店で手にとった「しないことリスト/pha」(2015/12)がすごくよくて。

そこから遡ってこの本「持たない幸福論/pha」(2015/5)を読んでみることに。

結果はすごくよかったです。

 

なんだろう。すごくラクになれた。

もっとラクに生きていいんだ、と思えるようになった。

 

 

持たない幸福論

 働きたくない、

 家族を作らない、

 お金に縛れない

 

 

■目次

1.働きたくない

2.家族を作らない

3.お金に縛られない

4.居場所の作り方

まとめ

あとがき

 

■著者について

1978年生まれ。大阪府大阪市出身。現在東京都内に在住。京都大学を24歳で卒業し、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて社内ニートになるものの、28歳のときにインターネットとプログラミングに出会った衝撃で会社を辞める。以来毎日ふらふらしながら暮らす。シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人。著書に『ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法』(技術評論社)、『フルサトをつくるーー帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方』(共著、東京書籍)がある。

 

■気になった箇所と感想

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12 昔から学校が苦手だった。略。朝も弱くて起きられないし、集団行動も苦手だし、学校とか会社とか行くのだるいなー、毎日家でぼんやり本でも読んで過ごしてたいなー、とずっと思っていた。

 

 → 共感すると同時に、そんなこと本で書いていいんだ!だるいとか言っちゃっていいんだ!という驚き。これでただのニートだったらクズ!の一言で終わりだけど、なんせ京大だから一定の説得力がある。何だこの人は?

 

12 我慢しながら会社員として働いていたけど仕事をやる気はなくて、浮いてて、あまり居心地は良くなかった。そんなときにハマったのがインターネットだった。

 

 → 共感!僕の山口時代と一緒。中古ベンツ屋でイヤイヤ働きながら、朝も起きられなくて、そしてネットにハマっていった。

 

14 東京へと上京した。ネットの知り合いや面白そうなイベントは大体全部東京に集まっていたからだ。

 

 → 一緒!その後僕も上京した。ネットやってても流れてる情報、特にイベント、は東京ばっかりで、東京以外に住んでるということは日本に住んでないのと一緒だな、島流しの刑と同じだな、と思ってしまったから…。アートもそう、Tシャツもそう。

 

14 もともと僕は学生の頃に寮に住んでいて共同生活が好きだったので、

 

 → わかる。僕も学生の頃、美術部の仲間とずーっと一緒にいた。セミ共同生活みたいなもんだった。あの頃が一番楽しかった。

 

15 コンテンツなら今はネットや図書館や古本屋でいくらでも安価に入るし、略(チャット、オフ会、シェアハウスで宴会、山奥の古民家月五千円で借りるとか)お金がなくても楽しめることはいくらでもあると思っている。

 

 → そうだよなー。図書館とガラポン(全録)があればお金なくてもずーっと楽しめる。あと息子のサッカーに付き合うようになって気づいたけどボールと靴さえ買ってしまえば、あとはずーっと0円なんだよね。コスパすごいなと驚いたのを覚えてる。

 

16 あんまりお金がなくても、毎日好きなだけ眠ってのんびりと目を覚まして、天気のいい昼間に外をぶらぶら散歩したりしていれば十分幸せな気がする。

 

 → ほんとそう。

 

ここまでで「まえがき」。すっかりphaワールドにハマってしまった。

 

第一章 働きたくない

24 何もせずにゴロゴロ寝てるのって気持ちいいし、お金もかからない。眠りたいときに十分に眠れない生活は、なんか生き物としてちょっと間違ってる気がする。

 

 → 共感。そしてゴロゴロ。こんなこと言っていいんだ!と。うれしくなって思わずゴロゴロTシャツをデザイン。

 

32 何もしたくないときはひたすら何もしないのがいい。略。ゆっくり休めば半分くらい解決する。

 

 → この言葉でラクになれた。

 

33 「だるい」という感覚を重視していて、

 

 → 僕は自分の中の「だるい」という感情をなんとかねじ伏せようとか追いだそうと無駄にがんばっていたのかもしれない。「だるい」の肯定、いやむしろ重視。これはすごい。パラダイムシフト!

 

36 物はできるだけ持たないようにしている。略。持ち物が少ないほうが引っ越しもしやすいし。

 

 → その通り。どんどん捨てたい。

 

41 内田百間は、毎日昼食は同じ店の蕎麦を取って食べるということを一年中毎日続けていて飽きることがなかったらしい。

 

 → 毎朝着る服を考えなくて済むように毎日同じ服を着る、ということを僕はしてるけど、それの「食」版。これもいい考え。僕も毎日同じモノでも割りと平気な方だし。「判断する」とか「考える」とかのためのパワーはデザインのためにとっときたいんだよね。あ、そうだ、作家の羽田圭介も毎日同じものを食べてる。「鶏ハムサラダ、納豆、味噌汁、ご飯」のセット。しかも3食!僕もそれでいいなぁ。

 

49 カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」、略、「(若いうちに死ぬことが決められているクローン人間の少年少女たちは)どうせすぐ死んでしまうのにそんなこと(バザーでちょっとした小物を買ったり、恋愛をしたり、旅行したり、将来に夢を持ったり)をしても仕方ない…」と思ったりもするけれど、よく考えてみるとどうせ死んでしまうのは僕たちもみな同じだ。ただそれがちょっと長いかちょっと短いかだけに過ぎない。

 

 → カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」は、たまたま今年、2016年1-3月期にドラマになっているのを見た。

すごく重くて、悲しい、人生とか命について考えさせられる物語だった。

その物語の読み方として、長いか短いかの差がちょっとあるだけで僕たちも同じじゃん、というのに衝撃を受けた。

あ、そっか!と。

あと、今読んでる大往生で永六輔もこう言っている。「人間全員死亡率100%」。

そうなんだよなぁ。毎日、みんな、そのことを誤魔化したり、忘れたフリして生きてるけどさ。

 

54 

 

56

 1.仕事も自分もいい感じ

 2.やらなきゃいけない仕事はあるけど、つらい

 3.自分はもうだめだ、仕事も何もかもどうでもいい

 4.ひたすら自分の好きなことをしてるだけで楽しい

 →そしてまた1に戻る

 

57 2から1に強引に戻ろうとしない。略。3を一瞬で終わらせて、できるだけ早く4に行くのがコツ。こまめにガス抜きする。旅や温泉が良い。

 

 → なるほどなー。次うつになったらこのサイクルを意識してみよう。

 

第ニ章 家族を作らない

 

 → すでに家族いるけどね。

 

65 遺伝子から見れば、生物というのは遺伝子をコピーして増やすための乗り物に過ぎない。

 

 → はー、たしかにね。そう考えると自分の子どもを残すの残さないの、なんてちっぽけでどうでもよくなるね。どんな悩みも宇宙から俯瞰したらどうでもよくなるのと似てる。

 

68 生きてるうちに成し遂げた仕事も百年経てばほとんどのものがなくなっている。百年どころか五十年でもかなり怪しいものだし、千年も経てば全て平等に何も残っていない。

 

 → 僕のおじさんは菊竹清訓(きよのり)という割と有名な建築家で、たとえば東京で現存してて一般人にも身近なものだと東京江戸博物館なんかを設計した人なんだけど、ドカーンとデカい建物を建てまくっててちょっと前まではすごいなー!この人には勝てないなーと思ってたんだけど、そこはコンクリート。100年持たない。どれもこれも完成から50年を過ぎ老朽化が進み、取り壊しがどんどん進んでいるんですよ。たとえばホテル・ソフィテル東京とか出雲大社庁の舎とか久留米市民会館とかエキスポタワーとか。僕が死ぬ頃にはほとんど残ってないんじゃないかな、と思えるほど次から次へと解体されていってる。

なのでこの言葉、実感します。

 

76 そもそも昔から、お金をたくさん持ってる人はそんなに一つの家族にこだわることなく結婚と離婚を繰り返したりとか、家族の外に愛人を作ったりとかしていたものだ。そういう余裕がない人間は家族が幸せじゃなくても一つの家族の中でやりくりしていくしかなかったというだけだ。

 

 → そうそう。だから少子化対策も子どもを増やすより家庭を増やしたほうが早いと思う。金持ちの男が2つ3つと家庭を持てばいいと思う。

 

第三章 お金に縛られない

108 家賃月二万五千円、光熱費や通信費が月一万五千円、あとは月四〜五万円くらいを食費や娯楽費に使って生活している。

 

 → 月に八万五千円。年で百万か。子どもが手を離れたら僕もそれくらいのお金をかけない生活にしたい。

 

109 多分僕がお金がなくてもそんなに不満がないのは自分が一番やりたいことは実現できているからだと思う。それは「自分のペースで生活に実感を持ちながらゆっくりと暮らす」ということだ。

 

 → 共感。

 

109 具体的に言うと、毎日好きな時間に起きたり、その日の気分次第で一日の予定を決めて、散歩をしたり本を読んだり猫と遊んだり料理を作って食べたり、眠たくなるまで夜ふかしをして好きな時間に眠ったり、という感じのことだ。

 

 → それがやりたい!

 

109 会社に勤めているときはそれが全くできなかった。毎日決まった時間に起きなきゃいけないというだけでかなりつらかったし、満員電車に乗って通勤して、職場で気が合うわけでもない人たちとずっと顔を合わせていると、それだけで生きるエネルギーをすっかり消耗してしまっていた。

 

 → すごく分かる。そして休みの日に何かをする、たとえばTシャツをデザインするとか、ができないのだ。平日に消耗しすぎてて。

 

111 去年からパンを焼くようになった、略、うどんを打ったりとか、

 

 → やりたい。お金をかけずにおいしいものが作れる。時間があれば。

 

112 今年になってから庭で植物を育て始めたんだけど、これもすごく面白い。略。キュウリ、シソ、ゴーヤ、ミョウガ、パクチーなどの、わりと育てるのが簡単なものばかりだけど。

 

 → ぜひマネしたい。ゴーヤとかいいじゃんね。ゴーヤチャンプルー作れる。種をまくのは3月〜4月らしいので。来年ぜひやりたい。自給自足の第一歩。

 

114 隠居生活のすすめ

 

 → 響きがいい。

   先日亡くなった巨泉は「セミリタイア宣言」でこう言っている。

   「働くこともいいことなんだけど、働くことだけがいいことじゃないし、遊ぶこともいいことなんだと思う」と。

   その後彼は、春秋を日本、夏カナダ、冬オーストラリア・NZの他拠点生活を実践。

   夏は涼しいところ、冬は暖かいところへ、僕は昔からずっとそれをやりたいと思っている。

   巨泉のはそれの世界版。

 

114 本はすごくコストパフォーマンスが高い。略。活字の本を読む習慣を身に付けることを勧めたい。略。図書館や古本屋に行けばお金をかけずに面白い本をいくらでも読むことができる。

 

 → そのとおりだ。ずっと図書館で本を読んでいたい。0円!

 

117 集まるときもあんまりお金はかからない感じで、略、公園でブルーシートを敷いて宴会をしたりとかしている。

 

 → 季節がいい時期なら公園もありだ。花見以外の日も公園で宴会すればいい。安い。

 

119 お金をかけずに生活を楽しむコツを人生のうちで早めに身に付けておくことを勧めたい。読書と料理がお勧めです。

 

 → 読書はいいとして、料理。たしかに料理はよさそう。お金の節約にもなるし、時間もいい感じに使えて、なおかつおいしいものが食べれて、満足感高そう。いざという時の転職就職(はたまた居候)にも役立つだろうし。

 

122 「お金よりものんびりできる時間のほうが大事だな」

 

 → 賛成。

 

124 自分が幸せを感じられるのは何かというのをしっかりと知ることが大事。

 

 → 賛成。

 

132 お金をかけなければお金に追われない。例えば、家は使われていない空き家を月に一万とか二万くらいの家賃で借りるか、

 

 → 家問題。家賃問題。悩ましい。家と家賃の問題さえクリアできれば僕の人生は完璧になるんだけどな…。難しい。

 

136 都会と田舎のいいとこどりをしよう

 

 → 東京と福岡(実家)の二拠点生活…。ちょっと遠いよなぁ…。

 

139 養老孟司「都会だけで暮らしていると生活が歪むので、一年に何ヶ月かは田舎で暮らすという参勤交代制度を義務化するべきだ」

 

 → 養老さんは苦手。参勤交代義務化のアイデアはおもしろいし一理あるけど、言ってること無茶苦茶だなぁと。

 

第四章 居場所の作り方

167 「ブルーシートオフ」というのをときどきやっていた。略。天気のいい日なら野外は気持ちいいし、花見でしか行かないのはもったいない。

 

 → ブルーシートオフ会、やりたい。ぼんやりそれっぽいことを考えていたんだけど、これはいい。井の頭公園でやりたい。

 

168 「もくもく会」という集まりをよく喫茶店で開いていた。

 

 → これっぽいこと、昔僕もやってたなぁ。「もくもく会」。これもやりたい。サイゼリヤかコミセンかいつもの飲み屋さんで。

 

170 人の悪口はほどほどにする。略。昔から「人を呪わば穴二つ」と言う。

 

 → 「人を呪わば穴二つ」!なんかグッとくる。これでまたTシャツをデザインしたい…。

 

まとめ

175 心配なのは死ぬときにサックリ死ねるかどうか。略。あんまり年をとりすぎないうちにサクッと死んでおくのがいいかもしれない。六十代前半くらいで。

 

 → ここでまた巨泉のエピソードを紹介。

   大好きなゴルフも、ワインも飲めず、原稿も書けなくなった巨泉さんは「生きててもしょうがないなぁ」と気弱になったという。弟が「日本には安楽死ってのはないんだよ」と声をかけると、「そうか」と寂しそうに返したという。

   いつでも死にたくなったら死ねる権利というのかな、安楽死、ベルギーでは合法らしい。日本でも認められるといいけどな。認められないから結局高齢者の自殺が多いんだよな。ピンコロリ(ピンピン生きてコロっと亡くなる)が理想だけどね。現実はそうじゃない人が多いわけでそういう人がコロっと死ねるようにすることは大切だと思うけどなぁ。生きる権利があるように死ぬ権利も認めて欲しい。

 

あとがき

183 今日もまたサイゼリヤに来てしまった。略。ランチが六百十円。午後二時に昼ごはんを食べてから夕方過ぎまでドリンクバーをお代わりしつつ本を読んだり本やブログに載せる文章を書いたりするというのが最近のよくある行動パターンになっている。

 

 → 僕も大好きサイゼリヤ!もっともっと使っていいんだな。図書館、サイゼリヤ、コミセン(公民館)、安い飲み屋、公園、この5つがあれば生きていけそう。

 

183 新しいノートパソコンを買った。Chrome OSで、値段は新品で二万八千円。

 

 → 僕はパソコンで絵を描くのでChrome OSではダメだけど、それでも最近はノートパソコンが安くて、3万以下で買えるので助かる。次はMacBookにしようかなとも思ってたけどやっぱり安いWindows10とCS2の組み合わせでいいかな…。

 

「気になった箇所と感想」は以上。

 

■感想

0円(図書館、散歩、サッカー、テレビ、絵を描く、ブログ書く)と少しのお金(サイゼリヤ、安酒代、園芸)でいろいろ楽しくやれそう。

 

■やりたいこと

吉祥寺でオフ会

 ・朝生を朝まで見る会

 ・開票特番を見る会

 ・もくもく会 など

 

さっそく7/31に都知事選の開票特番があるみたいなので、その日に「開票特番を見る会」をやります。

誰も集まらなかったら僕1人で。

日時は決まり次第 twitter で呼びかけます。

気になる人はメールください。ssmkktk@gmail.com

では。

 

 

 

| 本・映画・ドラマ | 23:47 | comments(0) | - |
R100/松本人志 ★☆☆☆☆

 

ほぼ毎週聞いてる「菊地成孔の粋な夜電波」がtwitterで、こんなことを言っていた。

【今夜24時!】TBSラジオ『菊地成孔の粋な夜電波』今週は映画の日特集。松本人志監督の「さや侍」と「R100」、それが無理でしたら「R100」だけでも見ておいて頂けると番組の面白さが100倍になります。http://wp-manage.tbsradio.jp/50015 

 

というわけで「R100」を観た。

他の松本監督作品は全部見てたし、バラエティの松本は大好きな僕だけど、この映画は、前評判通り、最高に退屈だった。

悲しくなるくらいに。

0点。

 

なので今夜の「粋な夜電波」がどんなことになるのか?不安と期待と…

 

松本人志大好きだからいいこと言いたいけどこれはアカン…

こうやって写真だけ見てるとすごくおもしろそうに見えるかもしれないけど、アカン。

 

どういう内容?どういう風にアカンの?って言う人には

最後に参照ブログのリンクを載せておきます。

僕の言いたいことはだいたいこの人のブログに書いてあったので気になる人はどうぞ。

 

2010年にNHKでやった「松本人志のコント MHK」は、とても期待したし、その分とても悲しくなったのを覚えています。

2010年だからしんぼる(2009)とさや侍(2011)の間ですね。

映画もダメだけど、コントもダメかと…。

 

本音でハシゴ酒とかワイドナショーとかIPPONグランプリとか、今のテレビの中の松本人志はおもしろいし、好きなんですけどね。

こと映画になると… アカンですね…

 

でもまぁ、次撮ったらまた観ると思いますけど。

なんでしょう。

異種格闘技戦を観るようなワクワク感はもうずっとなくならないでしょうね。松本映画。

 

同じ芸人出身の監督として比較されがちな、今や世界のキタノ?な、北野武がいますが。

偶然観たDollsがひどいのなんのって。

あれが10作目ですからね。

 

松本監督にも10本は撮って欲しいような、気もします。

いや撮らなくていいかな。

テレビの中の彼は十分おもしろいし。

ふむ。

 

- - -

 

参照ブログ

言い訳と居直りに終始した映画「R100」は松本人志の最後の悪あがきか

http://ameblo.jp/sinobi/entry-11622402699.html

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プチ鹿島とは◯◯である〜「教養としてのプロレス/プチ鹿島」★★★★★


数日前にちょっと読んだ「教養としてのプロレス」。
その中の言葉(下記参照)に突き動かされ急に絵が描きたくなり、
「テポドンにのったキムジョンウン」を仕上げたのが2日前。

(117ページより引用)
常に権力に対し、大人のウィットで勝負する軽やかな見出しや論調のタブロイド紙があればいいのにと思う。(中略)
誰かが図に乗り始めたら、おかしな振る舞いを始めたら区別なく軽妙に皮肉ってあげる。思想や立場に縛られない。
そういうタブロイド紙って出てこないだろうか。


僕のやってる時事Tシャツとタブロイド紙は、時事ネタを素早く料理してすぐに出す、そのスピードと手際が似ていると思っている。
そして僕はときどき「時事問題」とどう向き合ったらいいのか?、どうデザインしたらいいのか?、Tシャツする意味はなんなのか?、分からなくなる。
そんなときに読んだ上の一文が沁みた。
「思想や立場に縛られず、軽妙に皮肉る」。いいなと思った。


そして今日。
続きが気になりもうどうにもこうにも仕事が手につかないので、
えいや!
と仕事を放り投げ、覚悟を決めてがっつり読みました。


結論「全員読めばいいのに」
僕はプチ鹿島と東京ポッド許可局が好きすぎるので、「全員読めばいいのに」以外の感想を書けません。

内容をざっと紹介します。(ざっとのつもりがかなりのボリュームになってしまった)
それを見ればきっと読みたくなると思います。
ならなかったら、たぶん僕とあなたは話が合わないと思うし、それでいいと思います。
ちなみにこの本、終盤の20ページ(260-280)をのぞいて「プロレス」の本じゃないので!
みんな逃げないでー!

5 笑っていいともグランドフィナーレとは
11 2013東京ポッド許可局@赤坂ブリッツの美保純=1985新日@後楽園ホールのブルーザー・ブロディ
17 貴闘力/野球賭博事件/八百長問題/ロフトプラスワン事件/「朝起きるのが怖かった」/お帰りなさい貴闘力
26 オウム上祐史浩/オウムにはまった高学歴理数系
28 学生運動とはUWFである/朝日新聞社説「尾崎豊を知っているか」/UWF以外はすべて馬鹿に見えた
33 高田延彦/グレイシーに敗北〜総統/理想と挫折
34 学生運動もUWFも知らないオウム信者たち
39 森達也/半信半疑のプロ/半沢直樹・土下座
46 理想のピン芸人/オカマ/アニマル浜口/こんばんは事件
53 平成のデルフィンたち/ターザン山本/I編集長「プロレスとは底が丸見えの底なし沼」
56 桜庭和志とはイチローである
62 あまちゃんとは越中詩郎の物語である/おばあちゃんの影響/奈落の寮と世田谷寮/東京編とメキシコ編/アキとユイ と 越中詩郎と高田延彦/ハチマキ・ハッピ姿!/脱退と立ち上げ/旗
71 マッスルハウス10/「泣いてはいけない」最終興行
77 いいともグランドフィナーレ:有吉反省会=UWF@東京ドーム:天龍@札幌/藤波40周年とタモリ32年
84 木嶋佳苗とはヒクソン・グレイシーである/北原みのり「毒婦。」と佐野眞一「別海から来た女」は、ゴングと週プロ
95 ターザン山本/「ボクの大好きだったターザン…」とつぶやくプチ、横で笑うマキタスポーツ
106 東京スポーツ/文春「シャブ&飛鳥の衝撃」/答え合わせ
109 壇蜜と半沢直樹/週刊大衆は新・週刊プロレス/初脱ぎ確率/そうなるとライバル・サトエリも服を着てはいられないだろう=投げっぱなしジャーマン
114 日刊ゲンダイと東京スポーツ
120 AKB48/小林よしのり/壇蜜とはキンタロー。である/前田敦子=マリー・アントワネット説/じゃんけん大会は八百長?
138 オカマが何を言っても許される理由
146 「凄玉」笹川良一
152 立花隆「品性と知性と感性が同時に低レベル」/から揚げを食べる人生
160 WBCとは力道山時代のプロレスである/審判が怪しいアメリカ!マウンドに旗を立てて喜ぶ韓国!/黙殺する久米宏/ドタキャンするポール・マッカトニー
173 笑ってはいけないあさま山荘/マードックと藤波の尻出し合戦
180 「自分たちのサッカーができなかった」/平田「しょっぱい試合ですいません」/佐々木健介「正直、すまんかった」
187 剛力彩芽の100のすごいところ
190 酒井法子に「介護士になるのはどうしたの?」とツッコむ方が負けの話/今井雅之
195 性格の悪いドラマ/ガリレオ/リーガル・ハイ/ニュースルーム/女王の教室/小泉郵政選挙とネトウヨの誕生
200 あまちゃんからのごちそうさん/東出昌大の16文キック/杏:スーパーヒール・キムラ緑子=ジャイアント馬場:フレッド・ブラッシー
208 たけし=ハンセン説?たけし=猪木説?/ゴッチから猪木へ、談志からたけしへ
218 三浦大輔主宰のポツドール/愛の渦、ボーイズ・オン・ザ・ラン
222 バットマン/ダークナイトシリーズ:バートン版:シュマッカー版=UWF:昭和の新日本プロレス:昭和の全日本プロレス
229 中曽根康弘vs竹下・安倍・宮沢=猪木vs長州・前田・藤波
238 中畑清を考えることは現代を考えることである
243 橋下徹はツイッターそのものである
246 安倍晋三お友達”申請”内閣
248 ほんとうは怖い小泉進次郎
251 ツイッターとはオクタゴンのリングである/上杉隆vs町田智浩
267 B層→「IQが低い層」「改革、変革、革新、革命、維新、のキーワードに流される」「飲食だと産地直送、期間限定、有機栽培、長期熟成、秘伝、匠の技、の言葉に弱い」
269 クネクネの中邑真輔 vs 生きザマの桜庭和志/花火と火事場
279 映画雑誌「なぜ映画館に行かないのか?」→若者「おもしろいかおもしろくないかわからないものにお金を出したくない」/コスパ問題

以上です。(行頭の数字はページ数)

見立て見立てのオンパレード、全編を通じて語られる「モノの見方」、ここまでモノをおもしろく見ることができるのか!と驚嘆の連続。

政治経済、芸能、スポーツ、メディア、すべてプロレスで見ることができる。
おそるべしである。

ほんとは最後に、

プチ鹿島とは◯◯である!

と高らかに見立てて終わりたかったんだけど、、、
一朝一夕に真似できる芸当じゃないですね。

精進します。

そして、
権力や社会に対して「思想や立場に縛られず、軽妙に皮肉る」、そんなTシャツをこれからもデザインしていきたいと思います。



アマゾン 4.2。★★★★☆
僕レビュー 5.0。★★★★★

 
| 本・映画・ドラマ | 23:02 | comments(0) | - |
「総員玉砕せよ! 水木しげる」★★★★★ 日本人はなぜ玉砕したのか?
先日の「敗走記」「姑娘クーニャン」に続き、今日も水木先生の戦記漫画です。

で、今日は世界で各賞を受賞した水木戦記漫画の大本命、自伝的作品の「総員玉砕せよ」。

内容は、

昭和20年3月3日、南太平洋・ニューブリテン島のバイエンを死守する、日本軍将兵に残された道は何か。アメリカ軍の上陸を迎えて、500人の運命は玉砕しかないのか。聖ジョージ岬の悲劇を、自らの戦争体験に重ねて活写する。戦争の無意味さ、悲惨さを迫真のタッチで、生々しく訴える感動の長篇コミック。




最初は敵と戦い、仲間や上官が死んでいくんだけど、後半から戦況が不利になるとおかしくなってくる。
司令部が玉砕を命じ、生き残った兵隊に摩訶不思議な理屈で自決を強要し、逃げた者は射殺するぞ、なんてことになってくる。
日本人が日本人を殺し始めるのだ。

これはあれだ、浅間山荘事件に至る連合赤軍の中で起きる自己批判、総括、リンチ殺人と同じだ!と気づく。
日本人独特の同調圧力と生死観。
戦メリでたけし演じる軍曹が繰り返し言う「生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかしめ)を受けず!」や、ハラキリ、切腹、玉砕、(この本には出てこないけど)特攻。
今となってはなかなか理解できないそれらの行動が「戦メリ」やこの「総員玉砕せよ!」を読むと少し理解できる。
共感や納得はしないけど。
そして、その思想は今でも日本人の根底にあるように感じる。
日本人のそういうところがとても嫌いだ。
また戦争になったら、日本人は同じ過ちを繰り返すんだろうなぁと暗鬱な気持ちになる。

ラスト、とにかく日本兵が死にまくる。
最後の死体の山のシーンが、いい。
戦争とはこういうことだ、と何度も何度も繰り返し読んで頭に叩き込みたい。
人間はバカだからそういうことをすぐ忘れるから。

アマゾン 4.5。★★★★☆
僕レビュー 5.0。★★★★★

戦争を知らない僕らが読み継いでいきたい、必読の1冊。

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そして、さらにもう1冊。
「白い旗 水木しげる」。

4編の戦記漫画。
・硫黄島の死闘 玉砕か降伏か、奇妙な死... 壮絶な結末...
・山本五十六の最期
・田中頼三のルンガ沖夜戦での快勝
・戦艦大和の最期とそれに続く特攻、そして終戦



硫黄島、山本五十六、大和、どれも耳馴染みのある題材で興味深い。

これは水木さんのすべての戦記モノに言えることだけど、とにかく淡々としている。
淡々と負けていき、
淡々と死んでいく。

敵も味方も、何十人、何百人の兵隊が、一瞬で死んでいく。

とても虚しくて、とても悲しい。

アマゾン 4.1。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

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今日のプリント。
ベッキー清水健太郎 Tシャツ。卒論用紙
残業ペンギンTシャツ。
福岡 埼玉 吉祥寺 に発送しました!

 
| 本・映画・ドラマ | 20:07 | comments(0) | - |
「敗走記 水木しげる」★★★☆☆ 戦争のリアル
先日の「姑娘クーニャン」に続き、今日も水木先生の戦記漫画です。



6編の戦記漫画
教科書では知ることのできない戦時中の人間の様子が悲しく切なく、そして(話が)おもしろい。
おじいちゃんにおもしろ戦争話を聞かせてもらう気分で、何度も、読みたい。

6編の内訳
「敗走記」 戦死した親友の体験談。一部フィクション。
「ダンピール海峡」 軍旗にまつわる高岡連隊の史実を元にした話。
「レーモン河畔」 数奇な運命の実話。日本軍が美人スパイを殺したりせずに送り返した「稀に見る美談(原文ママ)」 。
「KANDERE カンデレ」 兵隊とパプアニューギニアの原住民の数奇な運命。生き残りから聞いた話を元にしたフィクション。
「ごきぶり」 高射砲でB17を落とし戦犯となり「巣鴨」に入った兄から聞いた話。
「幽霊艦長」 太平洋戦争の海戦における夜戦において日本軍最後の完全勝利といえるルンガ沖夜戦とその後。

アマゾン 4.5。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

余談 夏は水木!冬は赤軍!
全体的に水木さんの参加した赤道直下の南方戦線の話が多いのでできれば夏に読みたい。
雪の降るような真冬に読んでもなんか気分が出ない。
冬はやっぱり連合赤軍がいい。(浅間山荘事件は2/19からの10日間)
「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」(グロい)とか「突入せよ! あさま山荘事件」(軽い)とか「光の雨」(山本太郎の怪演)とか「レッド」(リアル)。おすすめです。

次は「白い旗」「総員玉砕せよ」の予定です。

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今日のプリントは、
最新作 OVERWORK 残業ペンギン の Tシャツ & トレーナー。
吉祥寺店でお渡ししました!

| 本・映画・ドラマ | 23:37 | comments(0) | - |
「アメリカひじき 野坂昭如」★★★☆☆ おじいちゃんのおもしろ戦争話
最初に一言。
このデザイン、あかん気がする!
短編集の名前は「アメリカひじき・火垂るの墓」なのに、表紙はドーン!と節子!ジブリアニメのDVDパケ写を持ってきただけ!、でタイトルもドーン!と火垂るの墓。アメリカひじきはどこ行った?
あかん気がする!



というわけで、2015年12月に亡くなった野坂昭如を偲んで。
先日の「火垂るの墓」に続きまして、こちらも直木賞受賞作!「アメリカひじき」を読んだ。

60ページほどの短編。

終戦から22年。37歳になった男が、アメリカからの客人をもてなすことになり、当時15歳だった頃の終戦の苦い経験を思い出しながら話は進む。
「男」は火垂るの墓で死んでしまった清太の生き残った版であり、野坂自身だ。
話はおじいちゃんのおもしろ戦争話で、自分も祖父から戦争の話を聞きたかったなぁと思わせられる。
ただ終盤、下ネタというかアメリカからの客人との風俗遊びをあっけらかんと披露。
僕もアメリカには原爆で焼かれた敗戦国民としてアレルギーやコンプレックスはあるわけだけど、戦争を直に体験した野坂氏のそれとは比べものにならないだろう。
そんな米に対するいろんな想いや自分への疑問などが交錯する中、男はその風俗遊びの中にひとつの答えを見出す。

ラスト6ページ。
その答えがずん!と腑に落ちてきて、妻の転調も「あるある」でおもしろくスカっとする。

アマゾン 4.3。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

アメリカコンプレックスのある人、おじいちゃんに戦争の話を聞けなかった人におすすめ。
女性はやや不快かも。

(おまけ)
鬼畜米英/パンスケ/ポンビキ/黒塗りの教科書/スイトン/玉音放送/特別配給/メリケン...
今となっては死語になってたり、不適切な表現として避けられる言葉がポンポン出てきて、逆に新鮮、時代の流れを感じる。

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今日刷ったTシャツ は、HYSTERIC野々村
11月の初公判はドタキャンでびっくりしましたが、明日は強制的に出廷させられるようです。
まだまだ目が離せませんね。

| 本・映画・ドラマ | 17:46 | comments(0) | - |
「戦場のメリークリスマス」★★★★☆ 圧倒的な3人の存在感
デビッド・ボウイが亡くなりました。
で、以前から一度見てみたいと思っていた「戦場のメリークリスマス」を追悼がてら見てみました。


1.タイトル 2.美しすぎる坂本龍一
3.問題のキス 4.印象深いこの坂本の表情
5.たけしの目つきがいい 6.顔に蛾がとまる伝説のシーン
7.そしてよくモノマネされる有名なラストシーン 8.充実の解説リーフレット



こうやって見ていると、ここ数年でたくさん亡くなったなぁと。
ボウイ(肝臓がん2016)も、大島渚(肺炎2013)も、ジョニー大倉(肺がん2014)も。


ざざっと感想を

・たけしも坂本も芝居が下手なんだけど、大島渚監督も「一に素人、二に歌うたい、(略)」と公言しているだけあってこれはこれでいい味になっていると思う。
・出だしから男色全開。次の作品「御法度」のテーマもそう。個人的には理解も共感も興味もない...
・たけしいわく「一大オカマ大会だと思う。笑」。ふむ。
・生き埋めにされたボウイの顔に蛾がとまる伝説のシーン。その演出のアイデアはボウイによるものらしい!
・坂本演じるヨノイ大尉のモチーフは憂国の三島由紀夫らしい。憂国も一度見てみたい。
・「戦メリ」の大島渚は死んだ(1932-2013)。大島といえば野坂(火垂るの墓)。彼も死んだ(1930-2015)。終戦を中高生で迎えた戦争体験者である彼らによる戦争作品。戦争を知る人がどんどんいなくなっていくこれからの時代に大切な作品だと思う。
・制作費16億!大作!
・最初のセリフも最後のセリフも、たけしの「ローレンス!」。それも真逆の。ふむ。


まとめ

改めて戦争は吐き気がするくらいイヤなものだなぁと。軍隊内での切腹の強要とか同調圧力とか。
なので定期的にこういう戦争作品を見ることでその想いを持ち続けていくことが大切かなぁ...
そして戦争をしないためにどうすべきか、まじめに考えて欲しい。「戦争法案反対!」とか念仏のように唱えてないでさ。
「戦争反対!」と念仏を唱えてる人は思考停止にしか見えなくて、よっぽど核(抑止力)を持つほうが戦争をしないための方法としてリアリティがあると感じるけど、、、そのへん、大島、野坂、水木ら戦争経験者はどう思ってるかなぁ...?


アマゾン 4.5。★★★★☆
僕レビュー 4.0。★★★★☆

基本男色モノだし、ストーリーも大味でふわふわっとしてる。
けど、たけし、坂本、そしてボウイのこの3人の強烈な個性のぶつかり合いだけでも見応えあり。かな。
万人にはおすすめしないけど。

- - -

次の新作は、戦メリではありませんが、ボウイ追悼でもう一作と思っています。
お楽しみに。
| 本・映画・ドラマ | 21:11 | comments(0) | - |
「姑娘 水木しげる」★★★☆☆ 戦争の気分

戦争体験者水木しげるが戦争を描く5つの短編集。
表題作「姑娘クーニャン」は日本兵と中国の若い美女の数奇な運命の話。
70年前の戦火の中の当時の人々の価値観が、若い女が歩いていたらかっさらって強姦するのが当たり前で、やるほうもやられるほうも、普通に驚きます。普通に吐き気がします。
なお、この話は水木さんが戦後に知り合いの伍長から聞いた話らしく、実話+フィクションのようです。
残りの4つは海軍の話で、あとがきをベースに紹介すると、
・ほとんど事実
・笑うところがない
・戦争を知らない人には不人気
・売れなかった
・30年以上ぶりにまさかの復刻(1992年)


↑次から次へと出てくる戦艦の描写。とにかく戦艦が好きだったんだろうな、という気持ちが伝わる(が、話はおもしろくない)。水木さんは軍艦の模型をよく作っていたようだ。僕も両方好きだから分かるが、絵を描くことと模型を作ることは似ていてどちらも楽しい。

そしてあとがきの最後にはこう記してあります。
・「これらのマンガをみて、あの戦争の”気分”というか、”気持ち”をくみとってもらうとありがたい。」
・当時戦争に行った若者の”大変な気持ち”を知ってほしい

表題作・姑娘は数奇な運命の話なのでまぁ興味深いが、あとの4つはおもしろいおもしろくないという次元の話ではなく、まさに”戦争の気分”が伝わってくる話。
なおその4つは以下のとおりで、淡々と人が死に、日本軍が泥沼にはまっていくだけの話でどれも暗くなります。
その戦争に対する冷淡な眼差しが水木戦争漫画のいいところ。体験者ならではの。
・昭和20.4.7 有賀大佐率いる戦艦大和が沈没。
・昭和17.6.7 山本五十六率いる連合艦隊がミッドウェーで初の敗戦。地獄のガダルカナルへの転換点。
・昭和17.8.7 第一次ソロモン海戦。成功するがその後のガダルカナルの大敗北を3ヶ月先に延ばししただけ。
・昭和17.11.12 第三次ソロモン海戦。阿部中将率いる戦艦比叡の悲劇の自沈事件。

アマゾン 4.2。★★★★☆
僕レビュー 3.0。★★★☆☆

”戦争の気分”を知りたい人にはおすすめです。

次はいよいよ水木しげる戦争漫画の大本命!「総員玉砕せよ」をレビューします。
お楽しみに。

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今日刷ったTシャツ。
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| 本・映画・ドラマ | 23:54 | comments(0) | - |
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